歯とからだの話
2018/11/07

歯が減ることで全身に悪影響

歯を失う(減る)ことで体にも影響が出る

認知症にかかるリスクがアップ

歯の減少が脳の働きに影響します。
残存歯が少ない人ほど脳の働きが悪く、アルツハイマーや認知症の発症率は、噛み合わせや咀嚼の良い人と比べると1.5倍もリスクが高くなります。

顔をゆがめるだけでなく、体もゆがむ

長年、片方の歯ばかりで噛んでいると、使っている方(噛み癖のある方)の歯だけがすり減るので、上下左右の顎のバランスが崩れ、噛み合わせが悪くなります。
また咀嚼筋にも同様のことが起こり、使っていない方の筋肉が衰えてきます。
それは顔の表情にも影響し、片方だけにたるみができたり口角が上がらなくなる、シワやほうれい線もできやすくなるなど、顔のゆがみにつながります。
さらには、首や肩の痛みやコリ、頭痛などの原因や腰痛や関節痛なども起こします。
また、顎関節にも影響し、口が開けにくい、顎の痛み等の症状がある顎関節症になってしまうこともあります。

歯を減らさずに免疫力アップや高血圧を予防しよう

唾液は食物の消化を助けるだけでなく、外から入ってくる様々な菌から口腔内を守るという役割をしています。
唾液に含まれる「ラクトフェリン」という成分が、鉄分と結合して細菌の繁殖を抑制するためです。
しかし、歯の本数が減ることで噛む回数が少なくなり、唾液の分泌が低下してしまいます。
また、最近では歯の数が血圧に影響する可能性があることも分かってきました。
高血圧の主な原因として考えられるのは塩分過多、動脈硬化、ストレス、過労、肥満など。
50代以上では、おおよそ半数以上の人が高血圧であるというデータもありますが、その原因が歯とも関係あるようです。
「歯は食べ物を噛むためだけで全身に悪影響を与えることはないだろう」と思われがちですが、ある方は噛みあわせを矯正したところ、血圧が安定したそうです。
高血圧を予防するには歯の健康を考えることも必要と言えます。