歯とからだの話
2019/06/25

よく噛むことで脳が元気に!

私たちが普段何気なく行っている「噛むこと」で、脳が元気になることがわかってきました。
噛むという行為は単に食べ物を噛み砕くだけでなく、脳の中のさまざまな部分を活性化させ、集中力や意欲を高めるとともに、認知症の予防効果も期待できるのです。

「よく噛む」と、脳にさまざまなメリットが!

脳の血流が増え、働きが活発に

歯の下には「歯根膜(しこんまく)」という器官があり、噛むたびに歯根膜が押されてポンプのように血液が脳に送り込まれることで脳が活性化されます。

記憶力アップ効果も

脳の中で、記憶力をつかさどる部位が「海馬(かいば)」です。噛むことでこの海馬が刺激され、記憶力を高められる可能性があります。

脳からα波が出てリラックス

よく噛むと脳からα波が出て、集中力が高められ、「覚醒しながらリラックス」できるという心地よい状態を作り出すことができます。

幸せホルモンが出てストレス緩和に

しっかり噛むことで、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが分泌され、ストレス緩和に効果があります。また、夜ぐっすり眠れるという効果もあります。

アンチエイジング効果が

噛むことで、だ液の分泌が活発になります。だ液には、老化を促進する活性酸素を抑制する酵素が含まれているため、アンチエイジングになります。

認知症リスクが軽減される

歯が20本以上あってなんでも噛める人に対して、歯がほとんど無い人は、認知症の発症率が高いという研究報告があります。

噛みごたえのある食材を摂ろう

ファストフードやレトルト食品、インスタント食品などを食べる機会が多くなった現代では、柔らかい食材に頼りがちです。意識して噛みごたえのある食事を摂るようにしましょう。
高繊維質の野菜や弾力のあるこんにゃくなど、また、焼き物や炒め物など水分の少ない食事をよく噛んで食べることで、だ液が活発に分泌されます。
ゆっくり噛んで食事をすると消費カロリーも上がり、結果的にダイエットにも役立ちます。