こどもの話
2018/11/28

妊娠中の歯周病リスクと予防生活

妊娠すると「女性ホルモン」が増え、多い時期だと妊娠前の100倍にもなります。
ところが、歯周病菌は女性ホルモンが大好き。
そのため、妊娠中は歯周病菌が増加してしまい、歯肉が腫れたり出血しやすくなってしまいます。
その他にも
・女性ホルモン増加によるつわりや嗜好が変化する
・食事回数や歯周病菌が増えることでむし歯・歯周病の発生、悪化しやすくなる
・唾液の量が減り、緩衝能(口内を中和する力)が低下する
などの症状がみられます。
上記のように様々な面で影響を受けてしまい、その結果、歯に悪い環境が整ってしまうのです。

妊婦のお口の中の健康は、すこやかに妊娠期を過ごして健全な出産を迎えるため、そして胎児の健やかな発育を促すためにも重要なことです。
妊娠安定期に入ったら早めに歯科健診を受診して、必要な処置や治療は妊娠安定期のうちにすませておくことが望まれます。

お腹にいる時から赤ちゃんの歯はつくられる

赤ちゃんの歯が出来はじめるのは、実はお母さんのお腹の中にいるとき。
妊娠7週目ごろからです。
10週目までには20本全ての乳歯の芽(”歯胚”といいます)が、赤ちゃんのあごの中で発生します。
お母さんがお腹の赤ちゃんに気づいて栄養や健康に気をつけるようになるころには、もうすでに乳歯のもとは出来はじめているのです。
妊娠4ヶ月半くらいになると、乳歯の芽も成長して少しずつ固くなり、歯の形になっていきます。

今日のお母さんの栄養が、お腹の赤ちゃんの歯を作ります。
お母さんとお腹の赤ちゃんの歯を守るため、普段から健康的な生活を心がけましょう。
●バランスのとれた食事をする
●カルシウムをたくさんとる
●歯みがきや定期的な健診でむし歯予防
●むし歯の原因であるミュータンス菌を減らす
●リラックスしてストレス解消する

 

引用元:
きれいな歯をつくる 倉治ななえ著 小泉書店刊
はじめての歯みがきレッスン
お母さんに知ってほしい子どもの口と歯のホームケア 医歯薬出版(株)発行
親と子の健やかな育ちに寄り添う乳幼児の口と歯の健診ガイド 第2版 医歯薬出版(株)発行