こどもの話
2018/11/21

偉人たちの歯の歴史

キラッとかがやく白い歯はみんなの憧れ。
でも、平安時代や江戸時代は真っ黒に染めた歯である「お歯黒」がレディの身だしなみでした。
現代でいう、白く見せる「ホワイトニング」のようなもので、当時は「漆黒」であることが美しいとされていたそうです。
そして、お歯黒の成分である「タンニン」には歯を守る効果があったため、結果的にむし歯予防に繋がっていました。
(タンニンとは、お茶やカキの実などにふくまれる、渋い味の成分のことです。)
このお歯黒は、古くは紀元前から既にあったと言われており、あの聖徳太子もお歯黒をしていたそうです。
明治初期に「お歯黒禁止令」が出され、その後は廃れてしまいましたが、歯を美しく見せようという思いは、現代にも通じるものがありますね。

ワシントンはなぜしかめっ面?

むし歯や美白、矯正など、現代でも歯に対する悩みはつきませんが、歴史上の人物も、さまざまな歯の悩みを抱えていました。
かつて、女王エリザベス1世は歯痛に苦しみながらも、歯を抜く勇気はなかったそうです。
そこで、牧師と宮廷歯科医は女王のもとに呼ばれ、説得のために牧師は女王の面前で歯を抜かれました
その姿を見せて女王に歯を抜く決心をさせたといいます。
また、フランスの太陽王ルイ14世がむし歯を抜いた時は、ひどい手術だったために鼻まで貫通したとか。
スウェーデンのグスタフ王や当時の権力者たちは、歯痛のためにいつも苦虫をかみ潰したような顔をしており、そのため狂気に満ちた政治を行なったと言われてます。

アメリカ大統領だったワシントンは、28歳頃から入れ歯を使い、晩年まで入れ歯で苦しんだそうです。
ドル紙幣の顔が膨らんでしかめっ面に見えるのは、口を閉じ、含み綿をしているためです。

引用元:
いい歯健康法 春夏秋冬 かもがわ出版刊 大阪府歯科保険医協会
こどもの矯正歯科治療がよくわかる!キッズの歯並び*すくすくスクール (株)小学館スクエア発行