歯とからだの話
2021/08/26

“噛む”ことの健康効果

食品の加工技術の進歩とともに、現代では柔らかい食べ物が増え、食事の時の噛む回数は弥生時代の6分の1だと言われています。
噛むという行為は、単に食べ物を細かくして胃に送り込むということだけではありません。私たちの健康維持になくてはならない役割があるのです。

よく噛むことでこんな効果が!

1.歯の病気予防になる

食べ物をよく噛むと、だ液の分泌が活発になり、その自浄作用によってお口のなかをきれいにしてくれます。
また、だ液には有害な細菌と戦うぺルオキシターゼと呼ばれる酵素が含まれており、むし歯や歯周病の予防につながります。

2.免疫力がアップする

よく噛んでだ液の分泌を促すことで、だ液に含まれる免疫抗体の一種であり、ウイルスや細菌の侵入を防ぐ門番の役割を果たしている”lgA”という物質が増えて免疫力が高まります。
これは感染症予防対策にも有効であると言えます。

3.脳が活性化する

よく噛むことにより脳が刺激され、血行がよくなるため、栄養と酸素が十分に供給され、脳の機能が活発になる効果が期待できます。
特に高齢の方ほど脳が活性化するため、認知症予防に効果があることがわかっています。

4.肥満の防止になる

よく噛んで食べると脳の満腹中枢からストップがかかり、少量で満足感が得られます。
このことにより、食欲に自然とブレーキがかかり、食べ過ぎないのでダイエット効果が生まれて肥満などの生活習慣病の予防が期待できます。