子どもは乳児期には母乳からお母さんの免疫をもらっていますが、離乳期から１２歳ぐらいまでは免疫機能が十分に備わっていません。そのため非常にたくさんの細菌の攻撃を受けていることをご存じでしょうか。
免疫機能が備わっていないのに、小さい子はありとあらゆるものに興味を持って触ったり、なめたり、口に入れたりします。
とくに離乳期は免疫力がいちばん低いときです。さまざまな病原体に感染する心配もありますが、むし歯菌についても同じです。

離乳期に有効なのがフッ素による予防

歯医者さんでフッ化物を塗ってもらって、少しでも歯をむし歯菌から守る必要があります。

乳歯から永久歯に生え変わる時期も気をつける必要があります

よく、「乳歯はいずれ生え変わるからむし歯になっても大丈夫」と思っている人がいるようですが、とんでもない話です。
小さいころから、歯磨きをしたりおやつの時間を決めたり、バランスのとれた食生活をして歯を大事にする習慣がついていなければ、永久歯が生えてからいきなりするようになるわけがありません。
乳歯がむし歯だらけになっている環境はむし歯菌でいっぱいです。そこに永久歯がはえてくるのですから、もちろんむし歯菌に感染します。乳歯から永久歯へ生え変わる時にむし歯菌が感染しないようにしなければ、大事な永久歯をだめにしてしまいます。
乳歯のうちから、むし歯はきちんと治療し、少しでもむし歯菌を減らしておきましょう。

永久歯が生え揃う頃（１２歳ごろ）になると、免疫力もついてきますし、歯を再石灰化する力もついてくるので、むし歯にはなりにくくなりますが、１８歳前後にまたむし歯ができてくることがあります。親の監督下を離れて、食生活が不規則になることなどが原因と思われます。この時期も要注意です。