こどもの話
2018/08/27

むし歯は感染症

感染症といえば、SARSやインフルエンザ、エイズなどを思い浮かべますが、正確にはウイルスや細菌、寄生虫などの微生物が体内に侵入して、臓器や組織の中で増殖することを「感染」といい、その結果生じる病気を感染症といいます。
SARSやエイズなどのように人から人へ伝染する病気のことを伝染性感染症、膀胱炎や破傷風などのように伝染しないものを非伝染性感染症といいます。むし歯は、SARSやエイズと同じ伝染する感染症なのです

感染症だということは、うつらなければむし歯にならないってこと?

答えは「イエス」です。その証拠に、赤ちゃんの口の中にはむし歯菌はいません。赤ちゃんには歯がないから当たり前だと思うかもしれませんが、むし歯の原因となるミユータンスレンサ球菌が本当にまったくいないのです。

赤ちゃんにむし歯菌を誰がどこでうつすの?

1994年にスウェーデンで、お母さんの歯をきれいにすることによって、赤ちゃんのむし歯菌の感染を減らすという試みが行われ、その結果お母さんの歯をきれいにするだけで、赤ちゃんの歯をむし歯から守ることができました。このことから、お母さんが感染源であったと考えられるのです。

どうやってお母さんから子どもにうつったの?

赤ちゃんが離乳食を食べ始めた時期に、自分の唇にスプーンをあてて食べものの温度を調べたりしませんでしたか。食べやすい大きさにするために自分のロの中で噛み切ってから赤ちゃんにあげたりしませんでしたか。赤ちゃんの手が食べもので汚れたとき、舐めてきれいにしてあげたことはありませんか。思い当たることが必ずあるはずです。
何気なくしていたことから、赤ちゃんにむし歯菌をうつしていたというわけです。お母さんだけではありません。お父さんやおばあちゃん、家族のほかに保育者などの大人のロから感染して、子どもの歯にむし歯菌が棲みつくようになるのです。

引用元:
もう虫歯にならない! 花田信弘著 ㈱新潮社刊