むし歯をつくらないおやつの知恵
スナック菓子の5つの心配
みんなで守ろう子供の歯
食品群ベスト8
カルシウムを多く含む食品
食生活の改善
歯科衛生士からのアドバイス

小さい子どもは目覚しい成長発育をしていますから、1日に必要なエネルギーだけでなく、成長のためのエネルギーも必要です。しかし、子どもは胃袋が小さいので、三度の食事だけで必要なエネルギーを補給することはできないのです。そこで、おやつが必需品になってきます。
でも、おやつ=甘いものと考えているお母さん。これはたいへんな誤りです。おやつをむし歯の原因にしないためには、与え方と種類が問題なのです。


1.時間を決めて規則正しく与えましょう

甘いおやつを自由に与えていると、口の中に砂糖が入っている時間が長くなり、むし歯ができやすくなります。また、食事のときに食欲がなくなったりもします。

2.1回に食べる量を決めましょう

お菓子を袋ごと与えたり、ジュースをビンやパックごと渡すのは、ダラダラ食いのもと。お菓子や飲み物は小皿やコップに入れて与え、1回分の量を決めます。

3.おやつの組み合わせを考えましょう

チョコレートと乳酸飲料、ドーナツとジュースというように、甘いお菓子プラス甘い飲み物というのは、歯のためには最悪。甘くないものと組み合わせましょう。


カミカミモグモグおやつ
かむ力をつけるおやつは、咀嚼機能が身につき始めた3歳ぐらいから、積極的に与えていきましょう。手に持ってカミカミモグモグしているうちに、あごが鍛えられます。

甘くないおやつ
小学校の3〜4年生以上になると、ボリュームのあるおやつが欲しくなります。具のたっぷり入ったおにぎり、サンドイッチ、お好み焼きなど、栄養のバランスを考えて。

カルシウムたっぷりおやつ
ふつうの食事だけでは不足しがちなカルシウムを、おやつで積極的に補給しましょう。砂糖が含まれていませんから、むし歯予防の面からも、二重丸印のおやつです。


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軽くて美味しい、そして後をひくスナック菓子に、塩分や脂肪そしてエネルギーがどのくらいあるかをご存じですか。例えば、お子さん(6歳)のおやつとして「ポテトチップ」を一袋与えた場合、塩分とエネルギーは1日量の約3分の1になり、脂肪は1日量の4分の3に相当します。おやつにこれを一袋食べて、その他に朝・昼・夕の食事を摂りとすれば、塩分、エネルギー、脂肪は当然摂り過ぎになります。
今、わたしたち現代人にとって問われているひとつのテーマとして「どういう食品を選び、どういう食事を摂れば健康を維持できるのか」という食生活を見直す基本的な問題があります。

心配1 食品添加物の使用

お菓子を作る側は、食品の見かけを良くするために、いろいろな着色料、着香料、漂白剤、発色剤といった、いわゆるお化粧の添加物を使います。ですから、本来のスナック菓子、清涼飲料水などはかなり「厚化粧」になっていると言えます。“お化粧をしている”食品を食卓にのせないためには、できるだけ手作りの料理をし、売られている加工食品の表示を通して具体的内容を把握することが大事になります。
食卓を巡る状況が様変わりしたことで、最近の子供がかかる病気も口内炎、口角炎をはじめ成人病にまで広がっています。それが日々の食生活、食べている食べ物、スナック菓子、あるいは清涼飲料水などとも深くかかわっているのは言うまでもありません。

心配2 塩分が多い

スナック菓子について、良く言われることのひとつに塩分が高いということです。食品成分表からも明らかになっていますが、だいたい100g当たり平均約1.4g〜1.5g食塩が含まれています。「たかがスナック菓子を食べたくらい」と甘く見ていると、塩分やカロリーなどの摂り過ぎになります。

心配3 脂肪分が多い

スナック菓子の賞味期間は、例えば90日前後までのものが多いですが、4ヶ月か5ヶ月ぐらい過ぎてくるとたいてい使われている油脂の酸化、あるいは過酸化物価に大きな変化があらわれます。
過酸化物は、ビタミンAやカロチンを壊すことにつながります。一言で言えば、日数が経つにつれ品質が落ちると言うことです。以前は購入の際には製造年月日の確認が必要でしたが、今は賞味期間という表示になったため日付に対して期間の短いものを避けたいものです。
また、スナック菓子のカロリーはだいたい100g当たり約450〜550kcalあります。これも塩分同様、たかがスナック菓子と甘く見てはいけません。

心配4 化学調味料が多く使われている

いろいろなマガジンアニメのキャラクターをあしらったスナック菓子は、防酸化剤、合成着色料、合成保存料、pH調整剤、乳化安定剤などが多様に使われています。混合ソーセージ類によく使われる弾力増強や抗酸化、合成着色料なども、5種類から6種類くらいは軽く使われています。はたして、こういうものは発育盛りの子供のおやつにふさわしいものでしょうか。

心配5 天然着色料の安全性が心配

最近では、着色料も合成着色料から天然着色料に変わってきました。しかし、この天然着色料も大きな問題を含んでいます。例えば、ブドウの皮から取ったブドウ果皮色素、ジャムやマーマレードに使われるトウモロコシから取るコーン色素なども天然だからといって現実にその安全性については確認されていません。大切なことは、天然とか自然のものを食べれば、即大丈夫であると錯覚させられるような広告表現、あるいは情報の与え方に惑わされないで賢く選ぶことです。

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あなたは、「子供におやつと虫歯はかかせない」などと誤解してはいないでしょうか。子供の虫歯は、歯科知識の普及とお母さん方の関心の高まりとともに、今では随分減りました。でも安心してはいけません。乳歯は大人の歯に比べ象牙質やエナメル質が薄く、しかも子供は甘いものを口にする機会が多いので、虫歯になりやすいのです。ちょっと気を抜くとすぐ虫歯になってしまいます。まずは子供が大好きなおやつ、これを上手に与えて子供を虫歯から守りましょう。

保育園に通う子供に虫歯が少ないとよくいわれますが、それは、食べる時間と量を規則正しく行い、食後に歯磨きを励行していることが理由のようです。
甘味は大人になっても人生の楽しみのひとつですが、その摂取の量や方法を誤ると健康と人生の楽しみそのものを台なしにしてしまいます。ケジメが大事です。


・おやつは1回で食べる量を決めます。
・ベタベタ歯にくっつくものは避けましょう。
・いつまでも口に甘さが残るものも要注意です。
・良く噛むおやつを。咀嚼は消化を促進し、
 脳の発達も促し、バランスのとれた
 美しい顔をつくります。(スゴイ!)
・おやつには、「牛乳も一緒に」がおすすめ。
・食べた後は楽しい歯磨きタイムです。

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むし歯になりにくい強い歯をつくり、歯の健康を守るためには、栄養のバランスのとれた食生活をしなくてはなりません。もちろん、歯の健康ばかりだけでなく、体の健康にとっても、いちばん大切なことです。

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注)カルシウムの多い食品の選択に当たっては、実際に摂取しうる食物の量についても配慮
  が必要である。
ひじき、わかめなどは著しく多くみえるが、われわれが実際に摂取しう
  る量は1回に5〜10gであろう。一方、牛乳についてみると、1回に摂取する量は、
  200〜300ml程度である。
  カルシウムの含量が多くても、1回に摂取する量が少ない食品はカルシウムの給源とし
  てはあまり役立たない。


1)成人・・・600mg(体重 男子62kg,女子52kgとして)
2)乳児・・・400mg
3)妊婦、授乳婦・・・・1100mg
4)60歳以上・・・600mg

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例えば、1日に同じ量のジュースを飲んでいる場合でもおやつと食事の間に飲んでいる習慣を、ジュースはおやつと一緒に飲み、それ以外の水分を麦茶に変えるだけでも、リスクは大きく軽減させることができる。


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Q1 哺乳びんにジュースを入れて飲ませています。
A 歯が生えた子どもに哺乳びんやマグマグでジュースやスポーツドリンク・乳酸飲料等甘いものを飲ませる習慣はむし歯のもとになります。
飲む場合は、少量をコップであげるようにし、毎日は避けたいものです。また、100%ジュースにも砂糖が含まれていますので、注意が必要です。哺乳びんの中味は、水、お茶、ミルクにとどめておきましょう。

Q2 歯はいつ頃までに何本生えますか?
A 乳歯は生後5〜6か月から2歳半頃までに上下20本で完成です。
永久歯は、5歳頃から12〜13歳頃までに上下28から32本(親知らず4本)、乳歯は、前歯で5〜6年、一番奥の歯は10年使うので大切にしましょう。
生える時期には個人差がありますので、遅くてもあまり神経質になる必要はありません。

Q3 乳歯が生えてきました。歯磨きはいつ頃から?
A 歯がまだ短く本数が少ないうちは、食後にお茶や湯冷ましを飲ませたり、濡らしたガーゼなどで拭く程度。
6〜8本くらいになったら、機嫌の良いときに膝の上に寝かせて磨いてあげる練習をしましょう。あまり無理をせず、やさしく丁寧に磨いてあげましょう。
歯ブラシを持たせて、遊ばせてみましょう。歯磨きの習慣づけに役立ちますが、事故が起きないよう歯ブラシを渡したら目を離さないでください。

Q4 どんな食べ物が歯によいのでしょうか?
A 1番大切なことは、何でもバランスよく、よく噛んで食べることです。
野菜等繊維性のものは、よく噛むことにより、清掃効果もあります。
小魚、海藻類、お茶には歯の質に関係するカルシウム、フッ素が多く含まれています。

Q5 祖父母や近所の人が甘いものを買ってくれるのを断れません。
A 家族や周りの大人が、日頃から甘いものを買い置きしたり買い与えないなどの環境を整えていくことが大切です。「ジュースを飲まない日」や「甘いものを食べない日」など地域や家庭のなかで決めると実行しやすくなります。
甘いものは子どもにとっては楽しみのひとつですから、与え方に気をつけましょう。また、むし歯になりにくい甘味料を使ったお菓子や、シュガーレスのガムなど選んで買うのも一つの方法です。

Q6 歯ブラシをすぐ噛んでしまします。
A 歯ブラシは、子供用に1本と仕上げ用にママに1本用意します。
広がった歯ブラシでは歯肉を傷つけ、汚れも落とせません。お菓子を買うつもりで、歯ブラシもまめに交換して欲しいですね。

Q7 歯磨き剤はいつ頃から使ったらよいか?
A 基本的にはうがいができれば使えます。
フッ素が入ったものを選びましょう。
大人も子どもも少量で充分効果があります。

Q8 歯磨きを嫌がるので困っているのですが・・・?
A 1〜2歳半くらいまではほとんどのお子さんが嫌がります。習慣づけの時期と考え、気楽な気持ちで続けてください。
この時期のコツは、1.歯磨きは楽しく短時間で手早く磨く。2.奥歯や上の前歯を丁寧に。3.歯ブラシは、子どもに1本ママに1本。4.おやつの時間を決め、甘いものに偏らない。等です。

Q9 幼稚園に入ったので1人で磨かせています。
A 5歳頃から最初の永久歯(6歳臼歯)が生えますので、仕上げ磨きが重要になります。生えはじめは歯ブラシが届きにくく汚れやすいので必ず磨いてあげましょう。

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