〜「糖尿病治療は歯周病の治療から!」〜 −歯周病と糖尿病−
食生活が質、量ともに豊かになった日本では、全国民の二〇人に一人が糖尿病患者といわれています。この傾向にはますます拍車がかかり、二〇年後には患者の数は倍増する、という予測もなされているほどです。
糖尿病にかかると、体がだるいだけでなく、網膜症や腎臓病など、全身性の疾患に悩まされることになります。
さらに、体中の悪玉の微生物と戦う機能が極端に低下しますから、歯周病菌にも十分に抗しきれず、口の中での増殖を一方的に許してしまいます。
そのため歯周病はどんどん悪くなっていき、糖尿病性歯周病とでもいった状態に陥ってしまうのです。現在、歯周病は糖尿病の第六番目の合併症といわれています。
インスリンは血液中の糖の濃度を下げるホルモンなのですが、これがうまく作用しなくなると血液中の血糖値をコントロールすることが困難になり、血糖値が上がり、糖尿病は悪化傾向をたどって、同時に病原菌感染を抑える能力や創傷治癒能力までが低下していきます。
糖尿病のコントロールをきちんとするためには歯周病をなおすことが重要で、また歯周病を予防したり進行を防ぐためには糖尿病の治療が大切ということになります。歯周病と糖尿病。意外に密接な関係なのです。
参考文献・新・命をねらう歯周病 鴨井久一/沼部幸博 著 砂書房 刊・TAISHUKAN'S GENIUS