| よくかんで食べるということは、歯の健康によいばかりではなく、全身の健康に大きな意味をもっています。
かりに、ステーキなどの肉の塊をほとんどかまないで飲み込んだとしても、正常な胃腸機能をもった人なら肉はきれいに消化吸収されます。しかし、胃に負担をかけないためには、やはりこの点でもよくかんだほうがよいのです。 |
そして、よくかんでいる間に分泌される十分な唾液が、かんだ食物を飲み込みやすくしてくれます。
こうして胃に食物が入ると、しだいにおなかがふくれたことを感じるわけですが、満腹感を感じるのは食べてすぐではなく、一定の時間がたってからになります。ですから、あまり早食いだと、満腹感が追いつかず、つい食べすぎることになりやすいのです。
ゆっくりよくかんで食べる人は、体が出す満腹の信号を正常に読み取りますから、食べすぎにはなりません。つまり、よくかめば食べ過ぎを防ぐことができるわけで、これはダイエットにも有効ということになります。事実、よくかんで食べることでダイエット効果があることはフレッチャイズムと報告されています。
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| フレッチャ−さんの大発見 |
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今からおよそ100年まえの、フレッチャ−さんという時計やさんのお話です。おかねもちのフレッチャ−さんの楽しみは、まずは、おしゃれをすること。もっと大好きなのは、おいしいものを食べること。好きなものを、好きなだけ、毎日毎日食べ続けました。
ある日、自分がブヨブヨで、気分が悪く、動くのも一苦労なことにショックをうけました。いろいろな学者に相談してもだめでした。ある日、まずしくても、そろって、ゆったりと楽しく食事している家族に出会います。よくかんで食べ物をあじわう、健康の原点がここにあることにフレッチャーさんは気づいたのでした。その後、自分の体験から生み出した〈よくかむ健康法―フレッチャイズム〉をひろめるために、世界中を公演して歩きました。
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唾液の中の成分が発ガン性を抑える
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また、唾液の中の成分が発ガン物質の発ガン性を抑える、という最近の研究成果も出ています。発ガン物質を唾液に浸すと発ガン性が著しく減るというのです。ガン予防によいといわれる食物や生活スタイルなどが注目されていますが、よくかんで食べる、というのも、ぜひ加えたいものです。
唾液には、ガンだけではなく胃や食道の傷を治す物質が少量ですが含まれています。そのため、ちょっとした潰瘍などは、よくかんで食べることで治ってしまうのです。
ともかく、食物を口に入れたら、少なくとも二、三〇回はかむようにしましょう。歯の健康にも全身の健康にもよく、過食や肥満を防ぐ効果もあるのです。
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