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口の中は細菌も含めておびただしい微生物の棲み家となっていますが、私たちの食べカスによって栄養には事欠きません。
むし歯や歯周病を防ごうとしたら、彼らに栄養を与えなければいいのですが、人間は食べないわけにはいきませんから、むし歯と歯周病とは一生つきあうことになります。
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人の体は外界から異物が入ってこないよう防御機構があって、歯の表面はエナメル質で、歯と歯ぐきのまわりは上皮で、保護されています。
しかし、細菌によってその防御機構が破られると、エナメル質に侵入し、歯髄(神経)に炎症をおこし、激痛をもたらします。
やがて、細菌は歯の根の周囲に住みついて増殖しながら慢性の病巣をつくります(歯性病巣感染。)
歯周病も歯ぐきの周囲に細菌が住みつき、この細菌が出す抗原(こうげん)が血中に移行して、歯や歯ぐきと直接関係のない遠い所の臓器に病気が起こってくることがあります。たとえば、心内膜炎、心筋炎、リウマチ、慢性多発性関節炎、虫垂炎(ちゅうすいえん)、胆嚢炎(たんのうえん)、気管支ぜんそく、腎臓炎、眼下疾患…など。
このように直接歯の病気のもととなる細菌が原因とはわからなくて、もとをたどると歯の病気がひきがねだったということがよくあります。
米国のある大学教授は、歯周炎の患者さんはそうでない人と比べて心臓病になる確率が二五%も高く、肺炎などの呼吸器系の病気も多発しているし、糖尿病や動脈効果、早産の危険性も高くなると警告しています。
寝たきりのお年寄りに原因不明の発熱が続き、いずれ肺炎を起こして亡くなる原因は、むし歯や歯周病の放置と誤嚥(ごえん)(食物が誤って気管に入ること)にあることがわかってきました。
このように、むし歯と歯周病は若者から高齢者まで、ほとんどの人がかかる病気です。歯を磨かなかったからといってすぐに病気になるわけではありませんが、重大な病気にかかるのを防ぐためにも、歯の健康には心を配りましょう。
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