ミュータンス菌は砂糖から、糊のように粘着性の高い物質(グルカン)を作り、歯にくっつくことと、酸を産出するという二つの点でむし歯の敵とされているわけですが、「大量の砂糖がなければ病原性は示さない」といわれています。
そう、いけないのは「たくさんの砂糖」なのです。「食べすぎてはいけない」ということです。ミュータンス菌が悪さをしない程度なら大丈夫なのだと言い換えることもできます。問題は「程度」です。
●「必要量」ではなく「限度量」
砂糖は食べないと死んでしまうという必須栄養素ではないので、「必要量」というものはありません。これ以上食べすぎると体によくない、という「限度量」があるのです。
ですから子供さんが口にしやすい食品に入っている砂糖の量を知っておくことは、むし歯予防の大切な知恵といえます。一般的に、清涼飲料水の缶1本、ケーキ1個、アイスクリームーカップには20〜30グラムの砂糖が入っています。大人でも50グラム以上は危険といわれているのですから、子供はそれよりもっと「限度量」は少ないはずです。3度3度の食事に含まれている砂糖の量も計算に入れると、毎日清涼飲料水やケーキを食べるのはよくありません。
むし歯になってしまったら、「身体もあぶない!」という警告だと考えていただきたいのです。私たちの最終目標は「むし歯がないこと」ではなく、「心身ともに健康であること」なのですから。 |