顎の関節がおかしい
〜正しく噛む習慣をつける〜

顎の関節がおかしい、口を大きく開けると痛い、顎がカタカタ鳴る、顎が痛くてあくびができない、首や肩のコリ、耳の調子の悪さ…。これらは顎関節症の特徴的な症状です。

頭痛や腹痛の原因がさまざまなように、顎関節症の原因もさまざまです。
たとえば、
1.顎の使い方が悪いとか、虫歯や歯槽膿漏により、左右でしっかり噛めない。
2.歯並びや上下の歯の噛み合わせが悪い。
3.歯ぎしりや硬いものばかり食べることによる筋肉疲労。
4.生まれつき関節の形に問題がある。
5.耳鼻科領域の疾患
6.事故や打撲。

また、ストレスや体の不調などが影響していることもあるようですが、はっきり解明されていない部分もあります。

治療法は原因によって異なるので、精密検査が必要です。治療法には、
▽噛み合わせの調整
▽スプリント装置を口に入れる
▽薬物投与(鎮痛剤や筋弛緩剤)
▽理学療法(湿布や電気刺激など)

などがあり、心身医学的な治療が必要になることもあります。

顎関節症は慢性の疾患ですから、治療は即効的なものではなく、治療期間が長引くことが多いので、あせらず根気よく治療することが大切です。

顎関節症と勘違いする慢性関節リウマチや耳下腺炎、三叉神経痛など、紛らわしい病気もありますから、自己診断は禁物です。

十数年前から十代の子どもにも症状が見られます。日本の子どもは欧米に比べ顎関節症が少なかったのですが、年々増加の傾向にあります。軟らかいものを好んで食べることが、顎の筋肉を弱くしているのではないかと推測されています。
小さいときからしっかり噛む習慣をつけることが、顎関節症の予防にもなります。テレビを見ながら正面を向かずに食べたり、唇を閉じないで行儀悪く食べることは、悪い噛み合わせをつくる原因になります。
普段から正しい姿勢で正しく噛む、そして、お口の健康に気を配ることを家族で心がけましょう。

参考文献・歯で泣く人 笑う人 本田里恵著 歯科薬出版 刊・TAISHUKAN'S GENIUS・口を大きくあけて 講談社