噛むことの重要性
〜生き生きと脳を活性化〜

「目は心の窓、口は健康の窓」といわれる所以です。また、口への刺激は脳の働きと綿密な関係にあり、ボケ防止の効果もあります。
Penfield.W.et al,1950(下図)
右半分は、体の部分の動きと大脳の働きを示したもの。
左半分は、皮膚感覚を司どる神経の数の多い少ないを示したもの。

脳への影響力は手、そして頭(特に口)、続いて足の順です。昔、お年寄りが手にクルミを二個ずつ持ち動かしていたのは、手を使うことが脳を刺激し、頭を生き生きとさせることを知っていたからだと思います。

食べることで脳の3分の2が働く
1.顔全体の筋肉が動き、脳への血行がよくなる
食べる行為は、目で見て、匂いを嗅ぎ、唇で取り込み、歯で噛み、唾液が分泌され、舌で味わい、噛む音まで楽しみます。
2.噛む刺激で心も生き生き!
顎を動かす筋肉は胸までつながっており、飲み込むときには足の裏まで力が入ります。胃や全身の細胞が目覚めます。

口を健康に保ち、おいしく食べる
介護の現場において、飲み込む力が衰えた方に食べさせることは、特殊な技術や訓練が必要です。どうしても必要な場合もありますが、鼻からチューブを通し栄養ドリンクなどを流し込む方法が安易に行われている場合が見受けられます。しかしこれでは、大脳への刺激が少なくなります。
要介護者が口から食べられるようになると、顔が生き生きし、目も輝いてきます。噛んで食事をする大切さがよくわかります。介護での口腔ケアは、ただ清潔にするという目的だけでなく、脳を刺激させるという役目も果たしています。食事の前に行う口腔ケアは、唾液分泌や胃液分泌を促し、吸収力をアップさせているのです。

口を健康に保ち、おいしく食べる。これが一番のボケ防止といえそうです。